彼はまだ知らない、加速技術とはどんなものかを。 by ことバド。コーチ日記


「彼には加速する技術、変速する技術がない、男子バドミントン選手として世界で戦うならそれがないと難しい」
「出来ないとか、出来てない、とかではなく、彼は、加速とは何か、加速技術とはどんなものかを知らないようだ」

非常に興味深い言葉だ。私はどの程度の選手か、そしてどの程度のコーチかまったく知らないので、その事を前提でこの記事を見てもらえると助かります(といっても「世界」というキーワードは雲の上が想像できるわけだが)。


にほんブログ村 その他スポーツブログ バドミントンへ


この「加速」「変速」、単純にショットスピードとフットワークスピード、そしてゲームの展開が考えられる。

ショットスピードは、スマッシュはこれ、ドロップはこれ、カットはこれ、というように一つ一つのショットは正確であるが、ほぼ同じ球種が飛んでくる。スマッシュとドロップの間、カットとドロップの間の面角度その他が複雑に絡み合うが、それの意識的で複雑な打ち分けが足りないと、打っただけ、落としただけになってしまう。

フットワークは大きく分けて二つ。シャトルを打ちにいく場面とプレーイングセンターへ戻りに行く場面である。もしこの二つのスピードが同じだとしたら、それは加速ができていないことになる。ここでスピードを上げられればプッシュできるのに同じフットワークスピード、逆に、どうせ間に合わないならゆっくり入って大きく上げてもいい。戻るスピードも打ったショットによって変えられる。

この二つを組み合わせて、ラリー中にチャンスが来たら一気にペースを上げることによりポイントを取りに行ったり、逆に相手のペースを落とすような配球をして自分のペースに持っていくことも必要だ。

そして最後に、21点取る為にギアを変えるポイントがある。点数はケースバイケースだが、ラブオールプレーからの5点のときもあれば、13点からの3点を大事に考える場合もあるだろうし20点からの1点を確実に取りに行きたい場面もある。そういったときにスピードを上げられるかどうかが試合に勝てるかどうかに繋がる。


よく、善戦はできるけどあと一歩で勝てないとか、レベル差のある相手とやってもゲームを取られてしまう、といった選手がいると思うがだいたいはこのテンポの変化ができず、ラリーをしているだけになることが多い。ノック練習ではなかなか得にくい技術ではあると思うし、ある程度同じレベルの選手とのゲーム練習の中で覚えていったり、実戦で「なんとかしたい」という強い気持ちから身に着く事もある。羽根を打つ事を目標にしていては、こういったスピード変化は難しい。

ゲームからたくさんの情報を仕入れて、優位に立つ方法を見つけられれば、おそらくはその手段の一つが「加速、変速」なのではないかとたぬ吉は考えている。
にほんブログ村 その他スポーツブログ バドミントンへ