左利きで左上腕部に「永」なのがボーちゃん。右利きで軽くひげなのがモゲンセン。




 ダブルスで左右ペアが強いのは定説となりそうな勢いがあります。そんなこの二人ですが、特徴はスマッシュ。その攻撃方法が中国ペアとも韓国ペアともインドネシア、マレーシアペアとも違います。

「角度とコース」

 この2点に特化していると言えるでしょう。もちろんスピードも速いのですが、スピードだけなら他のペアも同様。このペアのスマッシュははっきりいって異質と言えます。

 角度とコースに特化する事により、相手は明らかに今までのレシーブ技術が使えなくなります。膝から胸付近のスマッシュをドライブで切り返し、もしくはネット前に返して詰めて、こういったプレーのほとんどが制限されてしまうのです。
 彼らのスマッシュをレシーブするポイントは膝下。床付近が打点になると言う事は、そのレシーブはネット上方へ打ちあげられる事になります。打ちあげたレシーブをネット前にコントロールするにはスピードを弱めなければならず、たちまちプッシュの餌食に。ドライブも同様。低い羽を速いショットで返すということは、前衛のプッシュポイントに羽が飛んで行ってしまいます。結果的には後方へのロブでしか逃げ場がなくなります。
 
 後方のロブということは、レシーブしにくいスマッシュが再度飛んでくる事になりますが、このペアはクロス側へのリターン、センター付近でも少しでもクロスよりのロブは、前衛が下がってスマッシュを打っています。こうすることにより、スマッシュを連打し体力を消耗することも少なく、右利き左利き特有のスマッシュの軌道の違いにより相手はさらにレシーブしにくくなってきます。
 ここまで下がる事を意識し過ぎるとネット際への逃げ玉に遅れるものですが、前述の通り、スマッシュの角度により前へ逃げる事を許しません。

 これだけ角度がいいと、クロススマッシュもかなり有効になります。実際ノータッチを取れるクロススマッシュがあり、相手選手は

反応できない&届かない

というショットになってきています。これにスピードで緩急を付けてくると、レシーブだけで精一杯なのが相手の気持ちになってくるのではないでしょうか。本来逃げてやり直しの後方へのロブから手がつけられない攻撃が来るとなると、ユニシス坂本池田選手の世界選手権ベスト4の時の「ノーロブ作戦」でどこまでいけるか、といったところですが、身長のあるこの二人、前衛を抜くのも難しいかもしれません。

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対策は各国練っていると思います。このペアへの対応は非常に楽しみです。