ヘアピンを制するものはバドミントンを制する、かもしれません。




 いろいろな選手と試合をしてきましたが、ヘアピンにはそれぞれ独特な感性で取り組んでいるように感じます。シングルス、ダブルスでも違いますが、目標とするヘアピンが選手によって違う為、打ってくるヘアピンの軌道も選手によってバラバラなのです。
 私自身ヘアピンを得意なショットと感じたことはありませんが、冴えてる時は相手前衛の正面に打ってもプッシュを打たれる気がしなかった、そんな時も1試合、じゃなくて1ゲームだけありました。あれは2年前・・・という話はおいといて、経験したヘアピンの話を何点か。



・どの高さで打っても必ずネット白帯ギリギリの高さまで上げる

実は元世界トップ選手、趙剣華(ちょうけんか)氏と基礎打ちをさせて頂いた時の話です。床付近だろうが腰の高さだろうが、どの高さで触ったとしても白帯まで上がって止まるのです。いくらネットインのヘアピンを出しても、高さはピタッと合わせてきます。数本入らないシャトルがありましたが、高さだけは合っていました。ラケット操作の感覚が研ぎ澄まされているとこうなるのでしょうか。


・同じ高さで触って白帯に高さを合わせる

 こちらは対戦した選手です。この選手は、ヘアピンは必ず胸付近で触ってきました。決して高い打点ではありません。ですが、そこで触ったヘアピンはぴったり高さが白帯に合ってきます。
趙剣華氏と違いこちらは実戦。様々な羽が飛び交う中、前に逃げると必ずこのヘアピンが来るため、待って強引にプッシュ、間に合わなければもう上げるしか無くなります。一発で決めるヘアピンではありませんが、ラリー中に何本も打つ事ができる為、こちらの攻めはかなり制限されてしまうことになりました。


・スピンネットできっちり回す

 シングルスで独特の球持ちをする選手でした。かなり下の方で取っているにもかかわらず、シャトルは横を向いたまま、もしくはコルクが上を向きながら不規則に回転し、その回転がかなり下まで続きます。少しでも余裕を持って前に入られるとそのヘアピンが来るため、不安定なロブを上げるしか無くなります。普通はここまで回すとショットの精度も怪しくなるものですが、確実に相手コートにシャトルを回しながら入れてきました。


・大きく振ってネットに落とす

 これはヘアピンというよりもフェイントなるかもしれませんが、ロブを上げるようにスイングして面を切ってヘアピンを打ちます。ロブとスイングが同じ為、突っ込んでプッシュに行くこともかなり難しく、引っ掛かってしまうと、届いたとしてもロブであげるしかありません。スイングスピードも速く、それだけに面に当てる技術は相当難しいものだと思います。


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 ネットの下から入って攻めるショットを打つという特殊なヘアピン。その特殊な中でもさらに突き詰めていくと、他の選手とは違う世界で羽を触るということになっていくのでしょう。他の選手とは違う空間で戦えるというのはバドミントンでは相当優位に働くと思います。そんな世界を各選手、目指してみても面白いでしょうね。