昨日、Dさんと張り上げ配信でお話させて頂きました。またもう一度まとめたい衝動にかられたので、現状も含めて再度記していきたいと思います。
顧問をやりたがらない先生が増えている
今SNSで話題になっています。働き方改革に合わせて、部活動の顧問は業務外である、との声が徐々に大きくなってきました。安い手当、無くなる土日、ただでさえ、夜遅くまでサービス残業をしている先生方からしたら、まず減らしてほしいのは部活なんじゃないかと思います。当然です。
でも、それで最も被害を受けるのは選手なんです。やりたくもない活動を押し付けられている先生から、何を学べますか?そんな先生から、毎日数時間を奪われるって、大事な中学生にとってどれだけの損害になるか。
そんなわけで、顧問になりたくないと思う先生は、全力で拒否していただきたい。それが先生の為にも、選手の為にもなるのです。
部活動を存続させるには?
もし部活動を今後有意義な活動とするのであれば、今までの現状を変えなければいけない部分もあるでしょう。数点、あげてみたいと思います。
1.顧問の手当を上げる
先生に気持ちよく顧問についてもらう為の手段です。待遇の改善という意味でも必要だと思いますし、手当が出ている以上責任もでてくるんじゃないかと。
これの問題点としては、素人先生と経験者先生に差がつけられない事。はっきりいって、やる気が無い先生よりはやる気がある素人先生の方がはるかにマシですが、できるなら指導できる先生に教わりたいですよね。さらに異動も絡むと難しいところです。
2.外部コーチを頼む
先生ではない、指導者をお願いすれば、指導できる方に間違いなくお願いできるメリットがあります。ただし、部活動の時間だけで十分な報酬を得る事はおそらくできないでしょう。普段は昼間仕事して、そのあとに部活の指導をする、となると、時間にも制約がでてきます。部活動の意図と外部コーチの意図をしっかりすり合わせなければ、部活動としての活動にならない可能性も。
3.生徒主導で部活を行う
完全に生徒主導で部活動を行えば、先生の負担は大きく減るでしょう。自主性も生まれます。もしかしたら一番の理想の形かもしれませんが、実際は中学生に任せっきりになれば、まあうまくいかない部活が増えるのは目に見えています。先生が見守るだけの形、うまくとれればこれでもいいんじゃないかとも思いますが、指導を受けられないという大きなデメリットが生まれます。
それぞれメリットデメリットがあります。
活動自体を分けてしまえばどうだろうか?
バドミントンを強くなりたい選手はやはり信頼できる指導者に教わって、練習の量を確保したいと思っていると思います。そんな中、バドミントンをやってみたいと思って部活に入る選手もいます。
果たして、この方向性の違いを、同じ活動で満足させることができるでしょうか?
同じ活動で無理なら活動を分けてしまうのが手っ取り早いと思うのです。バドミントンをやってみたい選手、できるだけ上を目指して追い込む事を望む選手、違う場所で練習できれば、それぞれの希望を満たすことができます。例えば、部活動はバドミントンを経験するための活動にして、競技力向上を目指す選手は外のクラブで活動を行う、という形。それぞれの要望を満たすことができます。初心者は数多く羽根をコートで打てますし、経験者はその部活動の時間を勉強等にあてて、夜間のクラブ練習に備えることができます。
でもこれには大きな問題があります。それは「出場を目指す大会が同じ」という事です。
大会参加には、だいたい学校枠というものがあります。学校で何人参加ができる、というもの。つまり、大会には出られない選手がでてくるのです。どうやって決めるのかと言えば、それは先生が決める事にはなりますが、もし活動を分けたとしたらそれを先生が判断する事は不可能です。そもそも、現状でも先生が判断できない場合も多く、その場合はランキング戦という形で上位選手から出場枠を得る形になります。つまり、このままだと、部活動に参加していない選手が、試合に出る為に出場枠をかっさらっていく形になってしまうのです。これではいい活動とはとても言えないでしょう。
大会を分ければうまくいくのではないだろうか?
ならば、最初から目標となる大会を分けてしまえばいいのではないでしょうか。
2つの大会。上に繋がる今まで通りの大会に加えて、上位大会には繋がらない大会(交流大会とします)を行えば、出場枠問題は解消されると思うのです。基本的には同日、もしくはある程度合わせて大会を開催して、両方への参加は不可。現在ではサッカーや野球と同じような形にはなると思います。サッカー野球と違うのは、クラブ単位ではなく学校単位でやる事。つまり、部活動からでも通常大会への参加を目指すことはできますし、部活動に参加していれば、クラブにいっても交流大会に参加することができます。プレーしていくうえで目標が変われば、それぞれの大会を選択できるようにすれば、クラブと部活の関係もよくなって、選手も時間を確保できるようになるのではないでしょうか。
ちなみに交流大会は、クラス分けをしてできるだけ同じレベルの選手と試合できる形をとりたいですね。
これで大変なのは、大会開催の手間。単純に2倍の大会運営が必要になります。でも、今は密を避けなければならない時代。二つに分ける事でそれも防げます。そもそも、上に繋がる大会に出る選手であれば、大変なのは組み合わせまでで大会運営自体はそんな手間もなく、むしろほったらかしでも進むでしょう。1日の試合数も抑えられるので選手の負担も減ると思います。
全ては選手の為に
目標の違う選手を広く見るには限界があります。実力の違いでモチベーションを持てない選手も。経験者がコートを占領して羽根を打てない初心者もいるでしょう。先生も、部活動中心にしなければいけないという固定観念もあります。選手だって必要な練習に時間を割きたいと考えるし、それは保護者だって同じこと。これらをクリアするためにも、これはあくまで一つの案ですが、バドミントンを広げる為に、そして選手のために、大人が知恵を集めて改善しなければならない時期に来ているのではないでしょうか。
コメント
コメント一覧 (10)
財源は?誰が金払う?
コーチは何処から探して来る?その人格は?経歴は?採用基準は?休日のみ指導?平日は?継続性は?部外者を大勢校内に立ち入らせる事になる安全性は?
学生のみで金の管理、試合の申し込み、用品の購入、移動や宿泊の手配は?代表者は?誰が管理する?大会の運営は誰が?怪我やイジメは?それならもはや部活である必要が無い。勝手にやれば良いわけで、部活は廃止同然。
どれも絵に描いた餅で非現実的では?
部活は公的機関に採用された人間が監督し、その施設内で教育の一環として行われる為、ある程度の信用と信頼、安全性や資金、場所、継続性が担保されているから成り立つのでは?
個人的には部活は全廃止、大会運営のみやっていただいて個人登録制、練習は各自で好きにやってもらうのが良いと思う。
何か新しく仕組みや枠組みを作るのでは無く、削る。場所や時間の制限を取り払う事で自然とクラブチームの様な形や講習会、パーソナルトレーナー、コーチが増え自己責任で選んで貰えば良い。そこに基準を設け、審査して補助金や助成金が付けば尚良い!
スポーツと学校は切り離した方がいい結果が出るのでは無いか?というのが私の持論だ。
熱いコメントで私の文章の拙さがバレバレですが、そもそも外部コーチを推奨している記事では無いので、出来れば最後の結論まで読んでからコメント頂けると助かります。
ちなみに、財源についてはおっしゃる取り、いかに指導者に副業として成り立たせるか。今まで通りの顧問の先生への手当に関しても、手当を真っ当な額に引き上げられるか。これに対する財源が問題です。
私が言っても何にもなりませんが、部活活動費として個人からの指導料捻出、これに伴い部活強制入部の撤廃は最低限。つまりは外部クラブ化なんですよね。結局のところ、本当におっしゃるように部活と学校の切り離しは選手にとってメリットしかありません。
この、部活と学校の切り離しは、以前の記事で散々私が伝えてきた事であり、できればこれについても目を通して頂けると幸いです。今回の記事はそれとはまた別の案、というか、本当に最後まで見ていただければ、今回の案も部活と学校の切り離しになっていると思うのですが。
過去記事まで読む気は無いが、わざわざ返信して頂き恐縮です。
むしろその先生方の一部が手放さないのではないでしょうか。
以前、富岡中高での強化の話が出た初期、インターハイに出場せず、日本代表を作る事が目的、といった話もあっという間に消えたように、選手にとって現状世間一般的に認められた大会で上位を目指すというのはモチベーション的にも必要です。
部活ありき、と思われるのはおそらくそこでしょう。中高生トップを決める大会をお偉い様が手放すとしたら、はぁ!さんの言われる学校との切り離しが成功した事になると思います。
部活ありきで先生の負担が減らせるか、との点ですが、
・クラブ組
部活参加の時間を減らせる。
・部活組
目標が低い為、そもそも活動機会を減らせる。
となって現状よりは負担が減らせます。部活組は土日休み、平日2回ぐらいでいいのではないでしょうか。他にかかる手間としては部活外活動者の把握、大会前の選手確認ぐらい。月1で土日で全員集合日を作ればクリアできるでしょう。
部活は、スポーツ体験的な形として存続、専門的なスポーツ指導は希望者が外部クラブで行う。大会は現状+部活組と切り離すが、選手はどちらを目標にしてもいい。
はぁ!さんの言われるのは、野球、サッカーのようなクラブ主体の大会に移行させるだと思いますが、プロスポーツ化していないバドミントンではまだ難しいのではないかと思います。全日本ジュニアで上位選手がクラブ所属になってきたとして、初めて大会からの切り離しが可能となるのではないでしょうか。
はぁ!さんの意見には賛成でしかありません。最終的に、中体連高体連が大会を手放せば、限られた体育館という資源が大きく広がるメリットもあります。選手にとっても先生にとっても、部活、学校、大会の切り離しは望まれる最終着地点だと思います。
部活ありきの現制度上ではではそうなるでしょう。
私が思うのは教員の負担軽減の為、部活の完全廃止、日本全国的に学校教育から部活を排除、スポーツは体育で賄う制度に政府が舵を切って頂く!
プロが無いから難しいもクソもありません。
部活廃止なのだから中高体連も当然解体消滅、もしくは大会運営のみにすれば月一位の会議で済むのでは?
バド大好き先生方は各都道府県のバドミントン協会として大会やイベント企画運営して頂ければバドミントン協会としての組織ももう少しマシなものになるのでは?
先ず、完全廃止!
各バドミントン連盟の統一と組織拡大とカテゴリー別主催大会の充実!
そこから中高生クラブチームカテゴリーの流れが生まれるのでは無いかと。
部活をわたしはやりたいほうです。
自分も学生の時に部活で悔しい思いや嬉しい思い、仲間との数々の経験などたくさん学んだことがたくさんあるからです。
学校の現状でいわせていただくと、平日2時間、休日3時間という縛りの中でどうやって子どもたちが強くなるのか教えて欲しいぐらいです。体育館もコロナの関係で借りれない、対外試合きんし、練習場所がないというじょう
その板挟みになっていること、自分のやりがいが頑張っても評価や賃金などで認められないことを皆さんにもわかって欲しいと感じます。
学校現場での昼間の仕事なんて、対生徒でずっと行っています。トイレに行く時間もほとんどなく、事務作業は部活が終わってからです。ご家庭に持ち帰ってお子さんが寝てから行なっている方もいらっしゃいます。学校の仕事、部活の仕事プラス無賃で大会や強化練習会の仕事を休日返上でやっている、この現実を分かって欲しいと思います。
部活推奨派?
私立との格差不満?
立場、過労自慢?
結局どうしろと???
はぃ…?さん、コメントありがとうございます。
クラブ指導者と同じ考えで、先生をやられている方のご意見だと読み取れます。
立場が違う方のご意見なのでとても参考になります。
もちろん先生統一の意見ではありませんが、 はぃ…?さんもそれは同じかと。
色々な立場から色々なご意見が聞ける事を私は望んでいます。 はぃ…?さんも匿名さんも私にとっては貴重なご意見ですので、私に対しては構いませんが、今後は私以外の方のコメントに対しての否定はご遠慮ください。
コメントありがとうございます。
おそらくは昔、匿名さんのような先生方がかなりの多数派だったのではないかと思います。確かに厳し過ぎる、という不満はあるかもしれませんが、部活動が日本のスポーツの土台を作っていた、そう思います。
これはあくまで私個人の意見ですが、匿名さんのような指導者の元でバドミントンができれば、外部クラブを中心に活動するという考えにはなっていません。選手が非常に羨ましく感じます。
選手には部活動を辞める自由、部活動を選択する自由を気兼ねなく使える方向になれば、匿名さんのような先生が増える事で不満は減るのではないかと思います。
大変なことも多いかと思いますが、頑張ってください。
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